1/6ページ目 大好きな『skull cracker』のライブから帰ってくるなり、柚木永遠はベッドに飛び乗り突っ伏した。 ライブは楽しかったし、親友の久松大樹に誘われメンバーの泊まっているホテルに顔を出し、憧れのロックスターに会えた事も嬉しかった。 それなのに今永遠の頭の中を占めているのは、ローディーのアレックスの事だった。 ホテルでメンバーとの写真を撮る時にシャッターを押してくれ、その時に二、三言挨拶程度に言葉を交わしただけなのに、永遠の胸はドキドキと騒がしく脈打っていた。 この激しい胸の鼓動が何なのか、きっと自分でも頭のどこか端の方で分っている。 でもそれを認めたくなくて、色々と理由を付けて否定しているのだ。 永遠はゲイだった。 だからと言って、付き合いたいと思う程好きだと思える人は今いないし、今まで誰とも付き合った事はない。 そのせいで、やっぱりゲイじゃないのかもしれないと何度か思ったが、自分で性欲処理をする時に思い浮かべるのはいつも同じ男で、その度にその思いも打ち砕かれ、今では自分がゲイだという事を否定する事も止めた。 今はまだ好きだと思える人がいないだけで、そのうちきっと好きな人が出来る。 そう思っていたが、それがアレックスだとでも言うのか? この胸の鼓動は、永遠が初めてゲイだと自覚した時とよく似ている。 確かにアレックスは永遠の好みの容姿だったが、ほんの少し話しただけで好きになったりするのだろうか? ただ単にあの雑誌のモデルに似ていただけなのかもしれないと、永遠の思考は数年前自分が初めてゲイだと気づいた頃へとダイブした。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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