1/5ページ目 10月最後の週、数日後にハロウィンを控えた金曜日に吉浦卓は小さな紙袋を手にいそいそと会社を後にした。 向かう先は恋人である小瀧玲の住むアパートで、今日は残業もなく真っ直ぐ帰ると言うのも調べ済みだった。 今日行くとは言っていなかったが、明日土曜日の午後から二人で会う約束をしている事もあって 真っ直ぐ家に帰っていると卓は確信していた。夕飯も食べないままいきなり部屋に押しかけるのだから、 何か買っていこうかとも考えたがそれよりも早く玲の部屋に行きたい気持ちの方が強く、 卓は寄り道もせずに真っ直ぐにアパートへと向かった。今から一週間程前、社員食堂で同期の女子社員と一緒になったときのことだった。 雑誌を見ながらあれこれと話している彼女たちの会話に参加していると、ハロウィンの話が持ち上がり それを利用して週末は彼氏の家に行くなどと計画している彼女たちを見て、そう言うものなのかと 『ハロウィンなんて大して盛り上がらないだろ?』とポロリと呟き猛反撃にあってしまった。 彼女たち曰く、どんな些細なイベントでも使えるものは何でも使うと力説されて、半ば無理矢理納得させられる。 だがその納得いかない表情が彼女たちを煽ったらしく、あれよあれよという間に卓も付き合っている彼女と 楽しめるか試す事となっていた。そしていつの間にかジャック・オ・ランタンと言うカボチャ型のランプと 有名スイーツの店の期間限定かぼちゃプリンまで買う羽目になってしまった。 [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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