novel

+ビトロの粗相(ビトロ単独)/咎狗の血+
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「お前達、一体何を騒いでいるんだ?」
 屋敷の入り口で騒いでいて処刑人達に声を掛けアルビトロは怪訝そうな表情で、ゆっくりと階段を下りていく。
「やべ〜ぞ、ジジイ」
「知るか、お前が悪ぃんだろ。自分で何とかしろっ」
「バカ、こりゃビトロのお気に入りだぜ」
こそこそと肘をつつき合っている二人の前に立ったアルビトロは、キリヲとグンジを交互に見つめる。
「ここで一体何を騒いでいるんだ、騒々しい。大体そんな汚れた服でウロウロするんじゃない。汚れてしまうだろ。まったく・・・」
黙っていればこのままプリプリと怒っていそうなアルビトロの足元でそれまでジッとしていた狗が擦り寄る。
「ん?お前か。どうした、構って欲しいのか?」
「ポチ、ナイスタイミング」
途端に嬉しそうな声を出し、狗の頭をなで始めたアルビトロにグンジが言うと、再びアルビトロが訝しそうな顔で振り返った。
「ん、何か言ったかね?」
「バ〜カ」
「ああ〜?何だジジイ。ホントの事言っただけだろ〜」
「だからお前はバカっつうんだよ」
呆れたように言うキリヲに、アルビトロの事など忘れてグンジが詰め寄る。
「ああ〜・・・こ、これは一体・・・・」
 二人が睨み合っていると、突然アルビトロが悲鳴を上げた。その声で我に返ったキリヲとグンジがアルビトロを見るとわなわなと身体を震わせながら、金魚のように口をパクパクとさせている。アルビトロの視線の先には、男の大事な象徴がとれた美少年像が立っていた。

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